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2014年2月2日、千葉県八千代市にて『オヤジも聞こう バック・トゥ・ザ・思春期!~男子のこころとからだ~』が開催されました。
第一部は、一橋大学講師 日本思春期学会名誉会員の村瀬幸浩先生による講演『男子の性に”学習”の光を』がありました。第二部は『男子の性と大人(父)の役割について語り合おう』という題目でパネルディスカッションがあり、JASH代表山口が登壇しました。
八千代市には思春期保健ネットワーク会議があり、地域で性教育、思春期保健に取り組んでいます。
第一部では村瀬先生が、学習の対象になってこなかった男子の性に関して講演をされました。性教育は今まで女性が生む性であることから、自分で自分の身を守るなど女性側が自分を律することが中心となっており、男性の性は取り残されていた時代背景のお話がありました。村瀬先生は射精学習をすすめており、また性的欲求を自分で管理する方法としてのマスターベーション(セルフプレジャー)を推奨しています。セルフプレジャーにより、自分の体や性器のことを知ること、肯定することにつながります。自分の性を肯定的に受けとめられない男性は、女性に対しても肯定的に接することができない傾向があるとの指摘もありました。また、女性も自分の体のことを知らずに、男性に体をゆだねてしまうことを問題視していました。また、男子の性被害についても言及し、学校で友達から性的を嫌がらせを受けても、悪ふざけと学校で判断されやすいとのお話でした。
第二部では、村瀬先生とJASH代表山口が「男子の性と大人(父)の役割について語り合おう」という題目で、パネルディスカッションをしました。会場からはたくさんの発言があり、公けの場でセックスについて語り合える土壌が八千代市にあることを感じました。
AVなどを子どもが閲覧してしまうことに関しては、山口はまず親子間で話題にすること、村瀬先生はAVを一緒に見るなどして親がどう思うか話すことをアドバイスしていました。また、説教をするのではなく、話をすることを村瀬先生はおすすめしていました。
思春期の息子に母親が性の話をすることに関しては、山口が精通はお祝いしなくてもいいかもしれないが、大人になる準備ができたとさらっと認めてあげることをアドバイスしていました。
村瀬先生は、性的快感というものは人間の健康のひとつであり、親は性的なことを汚いといって隠したりすることをやめ、子どもが自分の性を肯定的に受けとめられるように話をすることをおすすめしていました。
会場ではJASHもブース出展をし、チラシ配布やおうち性教育ブック試作版の配布をしました。
JASHメンバー出展団体
JASHメンバーの感想
☆私自身も勉強になりました。女子のセルフプレジャーを大切と伝える一人として、頑張ります。
☆男の子の性の大切さを改めて感じると共にセルフ・プレジャーという言葉に衝撃を受けました。
性暴力の被害に遭った子たちが自分の体と向き合う時に、セルフプレジャーという感覚を持って向き合えたらいいなと思いました。
☆改めて男の子の性について考えられたとてもいい機会でした。山口さんと村瀬先生の対談も素敵でした!
思春期保健ネットワーク会議があるところも、シンポジウム参加者の方々からどんどん意見が出てくるところも、八千代市ってすごいですね。学校の保健の授業では内容が制限されてしまうなら、親が自分の子に正しく教えられるように、PTAの会議やクラス・学年の懇談会のときにでも講師の方をお招きして、親が学べるようにできるといいなと考えました。
☆思春期にあれほど大人が向き合っている地域があることがとても心強いですね。